■痔の種類
いぼ痔(痔核)
いぼ痔(痔核)には、内痔核と外痔核の2種類あります。また、痔核とは肛門の周辺にある静動脈にできた動静脈瘤の1種です。
排便時に時々出血があったり、何か出てきている。このような症状が現れるのが俗にいういぼ痔(痔核)です。これは男性、女性とも痔の病気で一番多くなってます。

いぼ痔(痔核)は、肛門の穴を閉じておくための、クッション部分が大きくなってしまったもので、それが出血したり、肛門から出てきます。この肛門から出てきた状態を「脱肛」と言います。
また、妊婦で妊娠後期になると、子宮が左右の静脈を圧迫してしまうために、分娩時に内痔核になったりすることもあります。
内痔核(いぼ痔)
内痔核は、肛門と直腸の境目にあたる場所にできたもので、直腸側の粘膜部分には痛みを感じる神経が通ってないので、初期段階では痛みを感じません。この内痔核の進行がすすみ肛門から出てくるようになると脱肛と言います。
内痔核の進行
- 1期:排便時に出血するが、脱出しないもの状態
- 2期:排出時に脱出するが、排便が終わるともとに戻る状態
- 3期:排便時に脱出して、指で戻さないともどらない状態
- 4期;排便に関係なく脱出しっぱなしの状態
外痔核(いぼ痔)
外痔核で肛門の縁にできたものを「血栓性外痔核」といい、これは内痔核と違って発症する場所が皮膚の一部であり、痛みを感じる神経があるのでかなりの痛みがあります。
この痛みは、歩くことや座ることも出来ないくらい痛い時があり、突然激しい痛みを伴うことも珍しくはありません。激しい痛みがあることもありますが、塗薬や飲み薬を使用することによって、1週間くらいで痛みは消え、1ヶ月位で回復してくれます。
きれ痔(裂肛)
きれ痔(裂肛)は、肛門の外傷と言ってもよい症状で、硬い便などで肛門の皮が切れて出血や痛みを伴います。肛門を覆っている肛門上皮は、伸展性がなく、広がらずに傷ついたり、切れやすいデリケートな部分となります。
このデリケートな部分を傷つけてしまうのが「便秘」です。便秘で太く硬くなってしまった便を無理に出そうとした時などに傷がつきやすくなり、傷がつくとそこから、きれ痔(裂肛)となっていきます。

きれ痔(裂肛)の初期段階では、便秘の排便時にチクッとした痛みが感じられます。この痛みは便秘が解消されると1週間ほどで改善していきます。しかし、便秘が改善されない場合には、この傷口をさらに痛めて、傷口を広げていってしまいます。
この状態が続くと、きれ痔(裂肛)傷口の傷が深くなっていき、トイレに行くことも拒んでしまうくらいに痛みを伴ってきます。これを嫌がり我慢してしまうと、腸にたまった便の水分が吸収されてしまいます。さらに進行がすすむとその傷口が潰瘍状になり、炎症をおこす「肛門潰瘍」になってしまいます。
この状態になるとかなりの痛みを伴っており、肛門ポリープも出てくるので、恥ずかしくても早めに診察してもらってください。これ以上進行すると「肛門狭窄」となり、肛門の穴が小さくなり排便も苦しくなってきますので。
裂肛の種類- 単純性裂肛
- 単純性裂肛では、肛門上皮の再生が可能ですので便秘を解消して患部を清潔にすることで改善されます。女性に多いのが特徴です。
- 慢性潰瘍性裂肛
- 慢性潰瘍性裂肛になると、裂肛のまわりに炎症がおこり潰瘍ができやすくなりなります。潰瘍ができると肛門上皮の再生が難しくなってきます。
アナ痔(痔瘻)
アナ痔(痔瘻)とは、肛門の周辺に膿みがたまり、それが破れることによって瘻管をいう膿みが出る穴ができる病気です。アナ痔(痔瘻)は、「肛門周辺膿瘍」が進行して発症することが多くなっています。
直腸と肛門の境目には、深さが1mm程度の肛門陰窩という小さなくぼみがあり、そのくぼみが直腸側に向いている為に、便が溜まりやすくなっているために、そこから大腸菌や細菌が入り込んでいきます。

通常では免疫力があるので大丈夫なのですが、どうしても風邪やストレスなどで体の免疫力が落ちているときに、くぼみにつながっている肛門腺に感染してしまい、炎症をおこします。この状態を「肛門周辺膿瘍」と言います。
アナ痔(痔瘻)の初期段階とも言える肛門周辺膿瘍から、アナ痔(痔瘻)に進行する活率は5割と言われてます。肛門周辺膿瘍に治療をして治癒することもありますが、治療時の時点で、膿みの管ができてしまうと自然に完治してくれないのです。これが、アナ痔(痔瘻)と言います。
アナ痔(痔瘻)は、肛門周辺膿瘍よりも痛みはありませんが、下着に膿みが付いたり、肛門の周辺が膿みでべたついているのが特徴と言えます。
アナ痔(痔瘻)は自然治癒をしてくれないだけではなく、あまりにも長い間、アナ痔(痔瘻)をほっておくと肛門がんになる恐れがありますので、早めの診療をお勧めします。

